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2020年2月25日 (火)

チューブの劣化を考える

今日は持ち込みのパンク修理のご依頼が一件と、電動アシスト自転車のリング錠の閂のつまみが取れてしまったとのご依頼が一件です。

パンク修理のご依頼は、タイヤに3cm位の針金の先端5mm位が曲がって刺さっていました。
お客様にこれですねとお見せした際、お客様が抜かれてしまい、行方が分かりません。
かなり古い自転車で2009年の防犯登録シールが貼ってありました。
チューブはしっかり空気圧を管理されていたようで、殆ど損傷はありません。
Kimg3600
チューブの劣化を考えるときには、タイヤとの関係で起こる物理的な劣化(摩耗など)とゴムの化学的な劣化に分けて考える必要があります。
摩耗による劣化の原因は空気圧不足によるタイヤの変形が主になり、このようにしっかり空気圧を管理されていると劣化はほとんど進みません。
化学的に変化(劣化)する原因は紫外線、オゾン、銅害などですが、タイヤで守られていることや、銅害での劣化を受けにくいようにゴムに添加剤が含まれていることで、チューブは化学的な劣化を受けることはほとんどありません。
当店が、揉まれパンクで多少傷が深くても、修理して使い続けることをお勧めするのは、空気圧管理をしっかりして頂ければ、まだまだ使い続けることができるからです。
たまに、見誤りで、パンク予備軍を見落として、修理後にパンクが再発することがありますが、その場合はパンク修理との差額を頂いて改めてチューブ交換をさせて頂きます。
今回のチューブは、購入後に一度交換された形跡があり、何年ご使用になったのかは、不明です。

二件目のリング錠の閂のつまみは、中古の部品をつけさせていただきました。
鍵を失くされたとのことで、錠を交換した際、使えそうな摘みは、このようなケースに備えて保管しています。

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自転車出張修理」カテゴリの記事

コメント

「リング錠の閂のつまみ」・・・これ弱いんですよねえ。
経年変化で、樹脂が割れて破損する。
僕は雨傘の先端のキャップで代用したり、アルミ板を巻いたりしています。
今まで我が家の自転車は、3個ぐらい修理しています。
割れない金属で作ってほしいなと思います。

トンサン コメントありがとうございます。

弱いのに、補修部品の扱いがないので、使えるものは貯めていますが、自転車修理に関わっていないとなかなか手に入れる機会はないですね。

ちょっと思いついたことがあるので、試してうまくいったら、報告します。

こんにちは。
本記事(チューブの寿命)を興味深く読ませていただきました。
私は14インチの電動アシスト自転車に乗っています。
そこで気になったのがチューブの寿命です。
タイヤは目に見えますので摩耗やひび割れ(替え時)が分かりますが、
チューブはそういうわけにはいきません。
(チューブをタイヤから取り出して見る方法もありますが素人には敷居が高い)
よって、ちまたの一般論を信じるしかありません。
その一般論ですが「3年、3,000km」が相場のようです。
私は年200~300km程しか乗りません。
(回数は月数回程度。雨降りは乗りません)
よって、「3,000km」は十分クリアします。

問題は「3年」です。

走行距離が短かくても経年劣化があるのは分かりますが、
ブログにあるように10年近くは持たないものなのでしょうか?
自転車は普段は家の中(玄関)に置いています。
空気圧は1ヶ月に1回はチェックしています。
(そんなに抜けてはいません。米式バルブなので)

どうでしょうか?

数多くの自転車を診ている管理人様からみて、
10年近くの寿命を期待するのは無理でしょうか?
正直なご意見をいただけると幸いです。
以上宜しくお願い申し上げます。

河原様
コメントありがとうございます。

チューブの寿命ですが、私が劣化の大きな要因として捉えているのは、タイヤとチューブが擦られることによる、物理的な消耗です。
ですので、河原様のご使用状態なら、月一回の空気圧チェックで空気圧が3気圧(タイヤの指定空気圧)を保たれていてタイヤの走行時の変形がわずかなものに収まっていれば、10年は期待しても良いと思います。
14インチの電動アシスト自転車とのことで、どのようはタイヤをお使いかは分かりませんが、チューブの劣化を測ることが難しいのでタイヤ交換時にはチューブも交換することをお勧めしたいです。

管理人様

お返事ありがとうございます。
こんなに早くお返事がいただけるなんて夢のようです。
私の自転車のチューブは「14x2.125」です。
お返事の内容では寿命10年は期待できそうですね。
(うれしい!)
もちろん、
タイヤの寿命を見てタイヤ交換のときにチューブも交換する予定です。
それ備えて予備のタイヤ&チューブも用意しています。
これで安心して自転車生活ができます。
ありがとうございました。
本ブログのますますの発展を祈念しています。

河原様 再度のコメントありがとうございます。

コメントを読まれている方が、誤解をされるといけないので、小径車のタイヤの寿命について少し書かせてください。
円周を考えて頂くと明らかなのですが、同じ距離を走った時のタイヤの回転数は小径車のほうが一般に自転車に比べて多くなります。
タイヤの同じ場所が道路と接する回数が多いと言えます。
距離で考えると同じ材質(性能)のタイヤなら小径車のほうが耐摩耗性での寿命は短くなります。
14インチだと大まかに14/26の寿命しか期待できません。
小径車のタイヤの寿命は一般の自転車のタイヤの寿命より短くなる傾向です。

管理人様

こんにちは。
タイヤ(チューブ)の寿命いついて追加のご説明ありがとうございます。

そうですね、
確かにタイヤ(チューブ)の経によって回転数が変わりますよね。
(小径車ほど回転数が多くなって消耗が大きくなる)

これは私も気にしていました。
ただこれは、走行距離に比例した消耗であって、
経年劣化ではありませんよね。

よって、私は次のように考えています。

まずはタイヤの消耗をチェックする。
(消耗はまずタイヤに現れるとの考え方)
タイヤの消耗に合わせて同時にチューブも交換する。

期待値10年というのは大げさであって、
5年も持ってくれれば良いかなと思っています。

下記関係は成り立ちますよね。

タイヤ寿命<タイヤの中のチューブの寿命

メーカーさんは、
タイヤの寿命は2,000km~5,000kmとおっしゃっています。
(この14インチの小径自転車を前提です。もちろん使用状況や路面状態によりますが・・)

親切な追加の解説ありがとうございました。 河原

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