今日は、スポーク折れの修理でお伺いしましたが、息子さんの自転車とのことで、息子さんから「修理の仕方を教えて欲しい。」と伝言が有りました。
言葉ではお伝えし難いので、ブログに記載しますとお伝えしました。
ということで、スポーク折れの修理の仕方についてです。
まずは、
1.ホイールの外し方


一番作業しやすいので、チェーンをトップギヤに掛けなおします。
クイックレリーズレバーを起こします。


ブレーキアーチを開放します。


指で最上部を狭めて、ワイヤー部を上に引き上げると外れます。

これで、ホイールを外す準備が出来ましたので、ホイールを地面につけたまま、フレームを持ち上げると、ホイールが外れます。
慣れないうちは、誰かに助けてもらった方がいいかもしれません。


ガイドプーリーが干渉するようなら、変速機を後ろに跳ね上げます。
チェーンを潜らせれば、


取り外し完了です。

2.スプロケットの外し方
スポークは、このように破断しています。スプロケットを外さないと、新しいスポークを入れられません。


かなり力が要りますので、タイヤを外す前に、作業します。
専用工具が必要な作業になります。


ロックリング外しTL-HG16 スプロケット回し
ロックリングを外すと、全体が外れます。


これで、スポークを通せるようになります。
3、タイヤ・チューブの外し方
タイヤ側から、ニップル(ナット)を掛けるため、タイヤ、チューブ、リムフラップを外す必要が有ります。
まず、バルブの頭のネジを緩めて、押し込んで、タイヤ内の空気を抜きます。

空気が抜けたら、根元のナットも外します。
タイヤを外すため、タイヤレバーをタイヤとリムの間に差し込みます。

今回は、タイヤとリムの嵌まりがきつくなかったので、タイヤレバーの間隔は広めです。
レバーを起こすと、タイヤが外れます。

残った部分も外すと、反対側は、手で外せます。

4.リムフラップの外し方
クロスバイクは、ニップル穴でチューブが膨らむのを防ぐため、丈夫なリムフラップがかなり固く嵌められています。
バルブを通す穴から、細めのドライバーを差し込んで、リムフラップを浮かせます。


浮かせたリムフラップとリムの間にドライバーを差し込み、持ち上げながらずらしていきます。


外れました。

5.スポーク通し
今回は、外から内へのスポーク通しなので、チェーンプロテクターは外しませんでした。
スポークが交差している上に通します。

スポークを曲げながら、所定の位置まで持っていきます。
交差するスポークの外側を通します。


ニップルを付けます。

穴が深いので、スポークを使って入れます。
ニップル回しで、仮止めします。

入れ替えは、これで終わりですが、この後、スポークの張りを調整して、リムが振れなく回転するよう調整が必要です。
6.振れ取り
ホイールを車体に取り付け、スプレー缶を使って振れ取りします。

缶を安定させるため、鉄板を敷いています。
ノズルの先端と、リムの間隔が均一になるよう、
ニップル回しで、スポークの張りを調整します。

交換したスポークだけでは調整しきれず、他のスポークの張りも調整しなければいけないケースの方が多いです。
ブレーキシューとリムが当たらないためには、振れ幅が0.5mm位に収まっている必要が有ります。
一か所で調整しようとせず、3本位を弱く、強く、弱くといった感じで調整していきます。
どこから、どこまで触れているか範囲を知ることも大事です。
隣り合ったスポークを手で握ってみて、極端に緩いスポークが無いように確認します。
諦めずに、根気よく納得がいくまで作業をします。
7.スプロケットの取り付け
スプロケットの取り付けは、嵌め合いの位置さえ間違えなければ、簡単です。


溝の幅と歯の幅が一か所だけ大きくなっています。
トップの歯も嵌めて、ロックリングを締めこみます。


締める時は、スプロケット回しはいりません。力いっぱい締めておきます。
8.組立
リムフラップをバルブ穴の位置を合わせて、ドライバーで持ち上げながら嵌めていきます。

タイヤ・チューブを取り付けます。


タイヤ、チューブは、取り付ける時は、手で嵌められます。
親指の根元で、チューブのビード部分を押し上げるように嵌めていきます。
注意するのは、タイヤの回転方向と、チューブがリムとタイヤに挟まれないようにすることです。
ホイールを嵌めるのも、逆の手順ですが、ガイドプーリーを後ろに動かさないとセットしずらいかもしれません。
クイックレリーズレバーを倒して、
忘れずに、ブレーキアーチにワイヤーをセットしてください。

組立は、ちょっと端折ってしまいました。
分からないところや、他のメンテナンス個所など、コメントで問い合わせいただければ、わかる範囲の事は、お伝えします。
少しずつでも、自分で触れる範囲を拡げると、自転車の楽しみも拡がると思います。
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