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2016年11月30日 (水)

虫ゴムの劣化因子

メンテフリーの虫ゴムを検討して、今までは、シリコーンチューブを虫ゴムの代わりに使用しようと考えてきました。

その試行中で、バルブ内でシリコーン虫ゴムが切れてしまった為、シリコーンチューブの高強度品に走ったのですが、今ちょっと立ち止まっています。

市販品の虫ゴムで使用な可能なサイズが、2x3mmしか見つかっていないため、2x3.2mmサイズで緩みにくい虫ゴムを作ろうとすると特注に頼らざるを得ません。

特注するなら、シリコーンゴムに拘らず、もっと虫ゴムに適したゴム素材があるかもしれないとフッ素ゴムを思いつき、ついでに他のゴムの特性も調べてみました。

パッキンランドというサイトで、いろんなゴムの特性を一覧にまとめられていました。

特性の中で、虫ゴムに必要な特性はと考えていくうちに、本当の虫ゴムの劣化因子は何なんだろうと疑問が出てきました。

今までは、単純に夏の暑さで虫ゴムが劣化すると考えていたのですが、それでは説明できないことに気づきました。

虫ゴムの劣化は、プランジャーの上部では進みますが、プランジャーの下部では劣化を感じません。
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熱の影響だけなら、プランジャーの下部でも同様に劣化するはずです。

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戻り止めの膨らみ部分が劣化し、バルブの外筒と、プランジャーで押しつぶされているところが切れます。

ゴムとオゾン に「光の場合は、酸化された表面にランダム方向に無定形にひび割れ(亀裂)が生じますが、オゾンの場合は、応力(ひずみ)がかかった方向の垂直方向に亀裂が生じます。」との記述があります。
一枚目の画像の亀裂は、オゾンによる亀裂のようです。

虫ゴムは、ご覧のように、遮光された状態で使われるものですから、光による劣化は考えにくく、オゾンで劣化すると考えるとしっくりきます。
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オゾンで劣化と考えると、こんなところに、気体の通り道は有ります。
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虫ゴムの耐久性を向上させるには、バルブの形状を変えて、オゾンから守るアプローチも有りそうです。
シュワルベの英式チューブにスリットがないのは、オゾン対策も考えているのでしょうか?

バルブに関しては手が出せないので、耐オゾン性と、実使用に耐える強度を持つ、素材を検討します。

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コメント

ゆうさん コメントありがとうございます。

バルブコアとしては、教えて頂いた3種のほかに、シュワルベの英式バルブコアという米式バルブに似た構造のバルブコアがあります。
空気の入れやすさ、信頼性、耐久性の点で、最善のバルブコアだと認識し、修理部材としては準備しました。
難点は、やや価格が高い点で、通常の点検時の虫ゴム交換には使いずらく、タイヤチューブ交換時の供用に留めています。
https://anocora.cocolog-nifty.com/blog/2016/09/post-dc48.html

ここまで熱心にやられるなら、バルブの内部構造も検討してみてはいかがでしょうか。
http://www.geocities.jp/taka_laboratory/20060205-Bicycle-Valve/20060206-Super-Valve.html
を見ると、スーパーバルブと従来型とでは空気を遮断するためのゴムの接点が違って見えます。工夫できる余地あるような気がします。
またまた素人考えですが…

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