リアハブ不具合検証
に続く、第三弾です。
CYCLE DOCK まめ屋さんのFaceBook記事にも爪の形状でコメントし、「フリー内部の確認」記事でも爪の形状を問題視しました。
ラチェットの爪の不具合を疑った為、鑢で削って応急処置を施せないかと考えて爪の当たりを確認してみました。
結果としては、爪は設計の意図どうりの形状のようです。
分かりにくいと思いますが、ラチェットと爪の形状は、マッチしています。
爪の不具合ではなかったので、真の原因を探してみました。
気になったのが、フリーの歯のガタ付きです。歯の先端部で1mm弱ハブ軸方向に動きます。手で傾けて回してやると、歯飛びする感触を感じます。
爪がラチェットに潜り込むための設計位置よりガタ付きで外れてしまうようです。
フリー蓋のねじ込み規制用のスペーサーが2枚入っています。
薄いスペーサーを外しても、がたつきに大きな変化はありません。
厚いスペーサーを外すとフリーの歯がガタつかないところまで蓋を締め込めますが、更に回って、逆転時にかなり抵抗が出ます。
がたつきがが無いところまで、絞めてスプロケットを手で回すと、歯飛び感はほぼ解消します。
スペーサーの適当な厚さのものがあれば、応急的な対処は出来そうだったのですが、手元にはありませんので、やはり交換するしかなさそうです。
でも、歯飛びを起こす前なら、チェックしてがたつきを感じたら、余計なスペーサーがあれば抜いておく対処は必要そうです。
不具合の検証とは別ですが、このフリーハブで、ちょっと面白い機構を見つけました。
一般的なフリーでは、ラチェットの内外に2列のカップ&コーンベアリングが入っています。
このフリーはベアリングが一列です。
上から2番目のV溝にベアリングが入ります。
模式図ではこうなります。ベアリングに接する3点で、位置を保持しています。
ベアリングに力のかからないフリーならでは機構でしょうか。
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力太郎さん コメントありがとうございます。
何とか修理できるかなと思ったのですが諦めました。
でも、修理時にチェックするところが見つかったのは収穫です。
回転時には、ほとんど負荷がかからないので、材料費や組立コストの点での有利さはありそうです。
多分NAKANOハブも同じ構造だと思いますが、NAKANOファンとしては、容認したいです。
中々、本家NAKANOハブには当たらないので、当たったらしっかりガタをチェックしてみます。
模式図ほめて頂いてありがとうございます。
写真ではちょっと説明しにくかったので、追加してみました。
投稿: あのこら | 2016年11月 3日 (木) 22時53分
あのこらさん、こんばんは!
リアハブ不具合の検証お疲れ様です。
模式図が分かり易いですね!
シマノのシングルギアのハブのフリー部分は上下二列の小さなバラ球のベアリングで支えてましたが
組み直す時に特に球の紛失に注意した位で難しい印象は無かったので
一列だとガタが出始めるとシムで規定通りに再調整しないと早期に不具合が出そうな?造りですね。
投稿: 力太郎 | 2016年11月 3日 (木) 21時02分