タルク粉の功罪
パンク修理できなかった異物パンク(2015.10.23)です。
今年の8月に交換したばかりのチューブですが、
こんな異物を踏んでいました。
取り出した状態では、曲がった釘ですが、パンクの状況から、刺さった時には、曲がっていなかったと推測しています。
釘が刺さっていたチューブの部分です。
タイヤが白く光って見えるのはタルク粉をまぶしているからです。
当店のパンク修理、タイヤ・チューブ交換などタイヤの内面が見える修理をするときは、タイヤの中に、タルク粉を振り入れます。
タイヤとチューブの滑りを良くして、少しでもチューブの擦れパンクを防げればという意図です。
その所為かどうかは判りませんが、大判パッチを使った擦れパンクの再修理はたまにしかありません。
ただ、今回は、パンク穴が20個以上ありました。
この穴の付近で、6個、もう一群8個を修理して更にもう一群6個の修理をした後の水調べで、10個近い連続したパンクを見つけて、パンク修理を断念しました。
異物が刺さったままで、移動したためですが、タルク粉がまぶして有って、タイヤとチューブの滑りが良かった為にタイヤとチューブの位置が変わりながら、次々に穴を開けていった可能性が大きいです。
タルク粉を使うことにデメリットもあると認識しましたが、発生確率の高い、擦れパンク防止の為、タルク粉は使い続けます。
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私もタルク粉をたっぷりとチューブ全体とタイヤ内部にふりかけています。そのおかげか摩擦によるパンクはタルクを使い始めてからここ7年間一切無いほどです。
チューブに空気を入れる際も、タイヤのなかで自然な形にふくらんでくれやすいという安心感もあります。
リムフラップを取り付ける際もリムフラップ内周とリムフラップを取り付けるリム内部にタルクをすりつけておくと、もうちょっと微調整したい場合にススッと動いてくれた場合があるので、それ以来タルクを愛用しています。
ただ、パンク修理の際はチューブのパンク個所を消毒用エタノールとキムワイプ(紙塵を残さぬため)で十分に脱脂してからメッシュやすりでやすってやったほうが具合が良いと思います。やする際にやすりにタルク粉が付着してちょっとした潤滑剤みたいになってやすりパワーが減少するので。
ちなみに無水イソプロパノールは消毒用エタノール同様にブチルゴムを侵さない割に脱脂力が高いので理想的です。においはややきついかもしれませんが。
投稿: 佐藤 | 2017年6月26日 (月) 01時22分
それと、もちろん存じ上げているとは思いますが、バリがあればバリをやすりで削り取って、パッチ個所をツヤが一段無くなるほどにやすったあと、パッチを貼る前に再度消毒用エタノールかIPAとキムワイプで下処理するのも大事ですね。徹底的な下処理、清掃、脱脂、ゴムノリを薄く均一に塗る事と十分に乾燥させること、そしてパッチ貼りつけ後のCクランプと木板二枚でサンドイッチのようにチューブを挟んで圧をかけたり、ゴムハンマーで叩いたり(下がコンクリだとコンクリの凹凸でチューブが傷つくので枕板等を活用、枕板とチューブの間に小石等が挟まってないかもチェック)、パッチローラー等での圧着処理を心がけてから、私はパッチあてに自信が持てるようになりました。
パッチを貼ったチューブを水に沈めてチューブをふくらませても泡は出ませんし、2日も経てば一体化がどれほど進んでいるかを体感するためにパッチを剥がそうにも、極めてはがれにくい、という結果をコンスタントに得られるようになったからです。
本当に、あのこらのブログ様のような自転車修理や整備の知識を公開して皆と共有してくださる方には深い感謝とともに頭が下がります。
そして、インターネットの奇跡のようなシステムにも思いがめぐります。ほんの少し昔までは、一般のおおぜいの個人がホームページやブログという形で情報を発信することなど、極めて珍しいことでしたから。
また、私が最近バルカーンを発注して使い始めたのも、貴ブログがきっかけです。良い具合にがっちり貼りついてくれます。さすがマルニ、というところでしょうか。私はパッチはマルニのハイパッチ、そしてゴムノリや加硫剤もマルニで統一しています。やはり安心感が他と違うというのは、実際の他と比べてみても実感できるものです。
投稿: 佐藤 | 2017年6月26日 (月) 01時45分
佐藤さん コメントありがとうございます。
佐藤さんも、タルク粉愛用派なのですね。
仲間がいて嬉しいです。
かなり目の粗いやすり(#60)を使っているので、やすり掛けの前処理はしていませんでした。無水イソプロパノール覚えておきます。
佐藤さんとは逆な使い方になりますが、やすり掛けした後、マルニのバフいらずで、ゴムの表面を溶かす感じでやすり面を滑らかにしてからパッチを貼っています。
時々、無駄かなとも思うのですが、手順を変えると不安が残ってしまうので使い続けています。
これからもよろしくお願いいたします。
投稿: あのこら | 2017年6月26日 (月) 02時06分
あのこらさん、コメントありがとうございます。
マルニのパフいらずについては、マルニ製品愛用者を自称しておきながら恥ずかしながら初めて知りました。
ヨドバシで発注できそうなので、さっそく発注をかけておきました。
今後、より質の良いパッチ当てができるとワクワクしています。
バルカーンに続いてパフいらずも知ることができて、嬉しく思います。
パッチ当てについてまだまだ研究が足らなかったと反省。
本当にあのこらさんには感謝します。
ちなみに
2017年6月26日 (月) 01時45分
の「コンクリ」の部分は「アスファルト」に変換してくださればと思います。
私の想像したいた「コンクリ」は「アスファルト」でした。
コンクリは大体の場合平らでチューブを傷つける恐れがあまり無く、臨時の作業エリアとしてはアスファルトよりよほど良いですから。
ゴムハンマーや木槌等でパッチ圧着の為に叩く際は、枕として木板があればより安心ですね。
そもそも叩かないでもタイヤレバー等でギュウギュウしたりパッチローラーすれば良いという声もありますし、チューブの保護を考えればそちらのほうが無難なのかも、という考えも頭をよぎります。
自分でやる場合、人に伝える場合、それぞれどの方法がもっともベターなのか、まだまだ模索が続きそうです。
投稿: 佐藤 | 2017年6月26日 (月) 20時36分
佐藤さん 再再度のコメントありがとうございます。
8x12程度の鉄板ですが、これをローラー台に使っています。
http://www.anocora.com/cyclemainte/tools/110929_1706451.jpg
パッチ押さえは、バルブ周りでも、しっかり押せるので、壁紙用のローラーを使っています。
http://www.anocora.com/cyclemainte/tools/110929_1708181.jpg
参考になれば幸いです。
投稿: あのこら | 2017年6月26日 (月) 20時52分
すいません再度修正です。
マルニのパフいらず ではなく バフいらず でしたね。
パではなく、バ、でした。
多くの方が見ておられると思うなか確認が足りず申し訳なく思います。
これからもよろしくお願い致します。
タルク粉といえば、パナレーサーからも「タイヤパウダー」という専用品が出ていますね。
タイヤパウダーの主原料は、もちろんタルク粉。
タイヤパウダーのほうは量単価はやや高くなりますが、専用品が安心という方はああいうのも良いかもしれません。
ちなみにジョンソンのベビーパウダーシェーカータイプを使っているという人も居ますね。
ベビーパウダーの主成分がチューブ保護にも使われているタルク粉だと知った時は驚きましたが、あれ以来、チューブについている白い粉を怖がることもなくなりました。
投稿: 佐藤 | 2017年6月26日 (月) 20時53分
あのこらさん再再度のコメントありがとうございます。
2017年6月26日 (月) 20時53分の分を投降後にあのこらさんの上のコメントがあって驚きました(笑)
ちょうど同じタイミングで私達は書き込みをしているようですね。
素早い返信、深く感謝いたします。
>8x12程度の鉄板ですが、これをローラー台に使っています。
>パッチ押さえは、バルブ周りでも、しっかり押せるので、壁紙用のローラーを使っています。
ということで、それぞれの画像も拝見いたしました。わざわざ画像まで、ありがとうございます。
より良いパッチ当てのやり方の模索が、大幅に進んでいる喜びを感じております。
最前線で長年活躍して実績もある方の声というものは、誰の声よりも重く価値があると私は見ています故に。
投稿: 佐藤 | 2017年6月26日 (月) 21時00分
佐藤さん 修正の連絡ありがとうございます。
私も年のせいか目がかすみ始め、誤字脱字はしょっちゅうです。
気づいて後日修正もよくやりますので、あまり気にされることはないと思います。
歳は食っていますが、まだ修理屋を初めてたった6年の、業界では新参者です。
修理方法を公開しているのも、どなたかの役に立てばという気持ちと、「間違っているよ」とのご指摘を頂きたい気持ちが半々です。
タルク粉の仕入れ値は、1620円/kgでコスト優先です。
100均で買った粉ミルク容器に小分けして使っています。
投稿: あのこら | 2017年6月26日 (月) 21時28分